0「宇宙原理は成り立つのか、成り立たないのか?」

 Yahoo!知恵袋などで、catbirdtt、kothimaro、labyrinth、beach umbrella、若竹彦などのIDを使い分けて、トンデモ理論を宣伝している人がいます。

 この人は、ただトンデモ理論を宣伝するだけならまだいいのですが、自分の都合に合わせて、ある時はAと主張し、また別の時にはAではないと主張することがあります。要するに「自己矛盾」しているということです。この人にこれを指摘しても、どこ吹く風で平然としています。しかし、一つの理論体系の中に自己矛盾があったら、それだけでその理論体系は無価値です。この人の理論体系の中に自己矛盾があり、無価値であることを広く知ってもらうために、ここにそのような矛盾点を挙げておきます。

(以下、(引用)と書いてあるのは、著作権法第32条に基づく引用です。)

(1) 宇宙原理は成り立つという主張

(原文) 「宇宙に端や果てはあるか

(引用) 現在の宇宙に関する理論は、この宇宙には端は無いとする「宇宙原理」に基づいて構築されています。
(引用) 数十億光年のスケールで見ると、物質密度は殆どどこも同じとなります。そして、特別な方向はありません。

 これらは、明らかに宇宙原理が成り立っているという主張です。「数十億光年」とスケールも明示されています。

(2) 宇宙原理は成り立たないという主張

(原文) 「宇宙人は居るか

(引用) 実は、地球は宇宙全体から見ると「特殊な位置」にある可能性があるのです。
(引用) したがって、ハッブルの法則が成立すると言うことは、地球がまだビッグバンの中心付近にあり、あまり移動していないことを意味しています。
(引用) 私は、地球はまだ爆発の中心付近にありあまり動いていないので、生命が誕生し知的生命体まで進化できたと考えます。

 これらは、明らかに宇宙原理が成り立っていないという主張です。

 以上のとおり、自分の都合に合わせて、ある時は宇宙原理は成り立つと言い、また別の時には宇宙原理は成り立たないと言っています。このように自己矛盾する主張を行うのは、詐欺師と一緒です。とても宇宙の真理を追究する者の態度とは言えないでしょう。

 最後に、宇宙原理についての正しい考え方を説明しておきます。宇宙原理というのは、観測可能な範囲を超えて、宇宙全体で一様等方になっているという仮説です。観測可能な範囲を超えての仮説なので、正しいかどうかの確認は不可能であり、あくまでも仮説にすぎません。ただし、この仮説をベースにすると、宇宙に関する方程式が簡単に解けるようになるので、学生の演習問題や、第一近似としては宇宙原理を仮定して解かれることが多いです。しかし、因果関係を超えた遠方の宇宙が一様等方である可能性は極めて低く、実際には、宇宙原理は成り立っていないと考えるのが正しいと思います。これは、マルチバースの考えにつながるものです。

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